無選択型保険とは?仕組みや注意点を解説

無選択型の保険って聞いたことありますか?

保険にはさまざまな種類がありますが、比較的近年登場したものに

 

無選択型終身保険

 

という終身保険があります。

老夫婦

取り扱っている保険会社もまだ多くなく、馴染みの薄い保険でもあります。

 

名前に終身保険と付いていますが、これは終身死亡保険のことです。
そのため、正確には無選択型終身死亡保険になります。
ただ、名前だけ見てもイマイチイメージが湧かないですよね。

 

では、無選択型終身保険とはどのようなものであるのか。
そして、どんな保険会社が取り扱っているのかを紹介します。

 

無選択型保険のメリットである「無選択」とは?

無選択とは何を選択しないのか?

無選択型保険は名前の意味が分かりづらい保険であるとも言えます。
一体何が「無選択」なのか。

 

この保険の「無選択」の意味は、保険会社が契約者を選択しないという意味です。
つまり、保険会社が契約者を選ばず誰とでも契約をするという意味の「無選択」です。

 

通常、生命保険は、保険会社の保険引受け条件をクリアした人が加入することができます。
それは保険会社が契約者を「選択」しているということです。

 

しかし、この保険は「無選択」であるため誰でも保険に加入することができます。
通常、保険加入時に必要となる

検査

  • 健康状態に関する告知
  • 医師の審査

が、この保険では必要ありません。

 

そのため

  • 過去に大きな病歴がある
  • 現在、病気を患っている

といった方でも、加入することができます。
この点が、無選択型保険の最大のメリットです。

 

引受基準緩和型保険とは違うの?

無選択型保険と同じように、病歴などがあっても入りやすい保険に
「引受基準緩和型保険(持病があっても入れる保険)」
というものがあります。
持病があっても入れる生命保険『引受基準緩和型保険』とは

 

引受基準緩和型保険は、病歴などがあっても入りやすいという点で、無選択型保険と似ているように思えます。
しかし、実は明確な違いがあります。
その違いとは、引受基準緩和型保険は、誰でも入れるわけではないということです。

 

引受基準緩和型保険がだれでも入れるわけではないとは?

引受基準緩和型保険は、保険会社が保険を引き受ける(契約する)条件を緩和した保険です。
条件を「緩和」のため、通常の保険よりは加入しやすいですが、誰でも入れる保険ではないのです。
引き受け条件として「過去2年以内に手術を受けていないこと」等の条件があります。

 

それに対して、無選択型保険は、加入に一切の引受け条件がありません。
(ただし、契約可能年齢はあります。)
その点が、引受基準緩和型保険とは異なります。

無選択型保険の2つのデメリットとは?

無選択型保険のデメリット

ポイント

無選択型保険は、誰でも入れる保険です。
ただし、もちろんその分通常の保険とは違うデメリットが2つあります。

 

それは以下の点です。

  • 保険料が割高になる
  • 加入後2年間は死亡保険金が抑制される

以下で1つずつ説明します。

 

デメリット1 保険料が割高になる

まず1つ目のデメリットは、保険料が高額になるという点です。
これは「だれでも加入できる」という特性上仕方ないことではあります。

 

なぜ割高になるのか?

割高になる理由は、無選択型終身保険は、通常の終身死亡保険に比べて加入者の死亡確率が高くなるためです。

 

無選択型終身保険では、加入者が死亡すれば死亡保険金が支払われます。
通常、死亡保険金は数百〜数千万円の大きな金額となります。
そのため、支払いに向けて保険会社はお金を貯めておかねばなりません。

 

無選択型終身保険は、通常の終身死亡保険に比べて加入者の死亡確率が高くなります。
それにより、保険会社は死亡保険金を支払う回数や確率が高くなるのです。

 

そうなると、保険会社はそれに備えるために、保険料を高く設定せざるを得なくなります。
そのため、どうしても保険料が高くなってしまうのです。

 

高い保険料を支払う分加入前にはしっかり計算しておく必要がある

ただ、だからと言って高い保険料を漫然と払い続けるのも考えものです。
場合によっては、死亡保険金より、払い込んだ保険料の方が多くなってしまう場合もあります。

 

何年払込むと、死亡保険金より多くなってしまうのかは次の計算式で求められます。
加入にあたっては、支払う保険料と死亡保険金が何年で逆転するかを把握してから加入することが大切です。

支払う保険料と保険金額の逆転する時点を調べる式

死亡保険金額 ÷ (毎月の保険料 × 12カ月) = 死亡保険金を超える年数

 

デメリット2 加入後2年間は死亡保険金が抑制される

無選択型終身保険は、加入後2年間は死亡保険金の額が制限されています。
いくらに制限されているかというと、その時点までに払い込んだ保険料分です。
そのため、加入後2年間は、事実上死亡保険金が支払われないようになっています。

車いすのおばあさん

 

これも仕方のないことではあります。
この仕組みでなければ、保険に入っていなかった人が余命宣告をされてから加入することで、死亡保険金を受け取ることができるようになってしまいます。

 

保険会社も慈善事業ではないため、それを認めてしまうと確実に保険金支払いだけで赤字になってしまいます。
また、そのしわ寄せは保険加入者全体に来ることになってしまいます。

 

そのため、仕方のない制限ではあるんですが、加入時には頭に入れておきたいです。

無選択型終身保険を取り扱う保険会社と商品名とは?

無選択型終身保険の取り扱いは少ない

無選択型終身保険は以下の2社が取り扱っています。
まだまだ取り扱っている保険会社は多くありません。

 

簡単にその特徴と保険料などを紹介します。

 

アフラック「アフラックの終身保険 どなたでも」

アフラックの終身保険どなたでも

 

1社目は、アフラックの「アフラックの終身保険どなたでも」です。

 

特徴
  • 加入できるのは40〜80歳の人
  • 月々の保険料が2,000円から1,0000円単位の定額制
  • 災害死亡(事故など)の場合は死亡保険金が4倍
  • 若干の解約返戻金がある

 

加入年齢ごとの死亡保険金

男性が、毎月6,000円の保険料を支払う場合の加入年齢ごとの死亡保険金です。

加入年齢 死亡保険金 事故死亡保険金 病気死亡時に保険料と死亡保険金が逆転する年齢
40歳 1,923,600円 7,694,400円 66歳8か月
50歳 1,401,000円 5,604,000円 69歳5か月
60歳 991,200円 3,964,000円 73歳8か月
70歳 638,400円 2,553,600円 78歳9か月
80歳 331,200円 1,324,800円 84歳7か月

 

女性の場合は、次のようになります。

加入年齢 死亡保険金 事故死亡保険金 病気死亡時に保険料と死亡保険金が逆転する年齢
40歳 2,455,800円 9,823,200円 74歳1か月
50歳 1,852,200円 7,408,800円 75歳9か月
60歳 1,320,600円 5,282,400円 78歳5か月
70歳 838,200円 3,352,800円 81歳8か月
80歳 436,200円 1,744,800円 86歳1か月

【出典】アメリカンファミリー『保険料例

 

コメント

定額制の保険料で死亡保障が持てるので、無選択型終身保険としては加入しやすい。
最安で2,000円から加入できるため、病気などで保険に加入できず、全くの無保険状態になるのが怖い場合には、掛け捨て的に割り切って加入するのも有り。

 

例えば、がん等を患った直後など、他の保険に加入できない場合は、一時的に加入しておいても良いだろう。
その後、2年経過し引受基準緩和型保険に加入できるようになったら、そちらに加入れば良い。

 

保険料が低額から選択できるため、使いやすい保険だといえる。

 

 

損保ジャパン日本興亜ひまわり生命「新・誰でも終身 無選択型終身保険」

新・誰でも終身 無選択型終身保険

 

2社目は、損保ジャパン日本興亜ひまわり生命の「新・誰でも終身 無選択型終身保険」です。

 

特徴
  • 加入できるのは40〜75歳の人
  • 死亡保険金が300万円か、500万円で設定できる
  • 終身払いと60歳までの払い込みが選べる
  • 若干の解約返戻金がある

 

加入年齢ごとの保険料例

男性が、死亡保険金300万円、終身払いでした場合に、各年齢ごとに支払う保険料例です。

加入年齢 毎月の保険料 病気死亡時に保険料と死亡保険金が逆転する年齢
40歳 8,640円 68歳9か月
50歳 11,577円 71歳6か月
60歳 16,239円 74歳4か月
70歳 25,446円 79歳9か月
75歳 33,645円 82歳5か月

 

女性の場合は次のようになります。

加入年齢 毎月の保険料 病気死亡時に保険料と死亡保険金が逆転する年齢
40歳 6,741円 77歳2か月
50歳 9,015円 77歳9か月
60歳 12,624円 79歳10か月
70歳 19,626円 82歳9か月
75歳 25,656円 84歳10か月

【出典】損保ジャパン日本興亜ひまわり生命『保険料例

 

コメント

加入年齢にかかわらず、死亡保険金額が固定されており分かりやすい。
ただし、その分保険料ではどうしても割高感がある。

 

死亡保障として考えるなら、こちらよりは、アフラックの方で安い保険料で備えておいた方が生活を圧迫しなくてよいだろう。

 

60歳払い込み完了コースもあるが、60歳時点で必ず払込保険料が死亡保険金額を上回るようになっている。
そうした点からも割高感が出てしまっており、やや加入に躊躇する面もあるだろう。

より保険料の安い保険には入れる場合もあるため、加入時には専門家に相談を!

無選択型保険の加入は難しい

以上が、無選択型の終身保険についてです。
この保険は、まだ取り扱う保険会社は少ないですが、保険に入れない方にとって有力なお助け保険となっています。

 

しかし反面、保険料と死亡保険金額のバランスが難しい保険でもあります。
ただ、うまく使えば、無保険状態を回避することができ、安心感のある存在にもなります。

 

無保険型保険に加入する場合にはまず専門家に相談を!

相談風景

無選択型保険への加入を検討する場合には、専門家に相談してしっかりと検討してから加入したいです。
というのも、自分では普通の保険に入れないと思っていても、入れる保険がある場合もあるからです。

 

例えば、先程紹介した引受基準緩和型保険は、保険会社ごとに加入の厳しさが異なります。
加入しやすいものもあれば、加入条件が厳しいものもあります。

 

そのため、無選択型の保険を考える前には、まず入れる引受基準緩和型保険がないかを検討すべきです。
そして、それらと比較したうえで、無選択型保険への加入を判断するようにしましょう。

 


 

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